地震保険へ駆け込み加入する前に確認しよう!

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今年(平成26年)7月以降を開始とする地震保険契約の保険料が全国平均で15.5%引き上げられることになりました。保険料が上がるなら、と地震保険への駆け込み加入が発生しています。ところが、基本の保険料が上がると同時に一部の割引制度の割引率が上がったことによって、実際には駆け込み加入をしない方がいいケースが多くみられます。いよいよ地震保険料が上がる直前。ここで実際に駆け込み加入をした方がいいかどうか確認してみましょう。 地震保険の割引制度が拡充される 地震保険には各種割引制度が用意されています。建築基準法が改正され新耐震基準となった昭和56年6月1日以降に新築された建物であれば「建築年割引」が、耐震等級が取得されている建物には「耐震等級割引」が適用されるといった形です。 東日本大震災の経験をもとに被害実態を分析し、地震の揺れに対して実際の建物の被害状況の関係が再評価されました。その結果を受け「免震建築物」や「耐震等級が2もしくは3」を取得している建物については7月以降に割引率が拡大されることになりました。 耐震等級2の建物の割引率はこれまで20%でしたが30%に、「免震建築物や耐震等級3」の建物の割引率は30%でしたが50%へと拡大されます。 ちなみに複数の割引制度に該当する場合でも、それぞれの割引率を併用することはできません。ですから通常は該当する割引制度の中で、もっとも割引率の高い制度を適用することになります。 駆け込み加入が不利になるケースが多数ある それでは基本の保険料率にこうした割引率を適用した結果を見てみましょう。それぞれ保険金額1,000万円で計算しています。また、イ構造とはマンションのような主として鉄筋コンクリートや鉄骨造の建物、ロ構造は主に木造の建物です(ただし、木造の建物でも耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建築物に該当すればイ構造になります)。 図表2を見ると、割引制度をどれも適用できない建物であれば、イ構造では山梨県のみ、ロ構造では山梨県、長野県、滋賀県、岡山県、広島県の5県は7月以降の方が保険料は下がるため、駆け込み契約をしない方がいいことがわかります。逆にこれら以外の都道府県は値上がり前の駆け込み契約が有効です。また、7月以降も割引率が変わらない建築年割引、耐震等級割引(耐震等級1)、耐震診断割引のみ適用できる建物であれば、割引制度が適用できない建物と同様に、ほとんどの都道府県で駆け込み契約が有効です。 ※建築年割引等→建築年割引、耐震等級割引(耐震等級1)、耐震診断割引のいずれか 耐震等級が2もしくは3の建物と免震建築物は要注意 割引率が拡大されたのは耐震等級が2もしくは3の建物と免震建築物です。 免震建築物は新しい技術のようなイメージがありますが30年以上の歴史を持つ技術です。免震装置の上に建物が乗っているような構造をしていることが一般的です。地震の揺れを免震装置が吸収し建物に伝わりにくくします。特に東日本大震災以降、免震マンションの人気が高まっており、マンションで使われる構造のイメージが強くなっています。ところが、免震構造を採用している戸建もたくさんあります。 耐震等級は平成12年10月から本格的に運用が開始された「住宅性能表示制度」にもとづくものです。耐震等級は地震の際の構造躯体の「損傷防止」「倒壊等防止」という観点から、構造躯体の強さを1~3の3区分で評価します。地震に対して構造躯体が強くなるほど耐震等級の数字が大きくなります。ちなみに免震建築物に該当する場合には、この耐震等級は評価しません。 保険料変更前後は保険期間の選び方がカギ 耐震等級2が適用できれば、イ構造では7月以降の契約の方が有利になる都道府県は4つ、ロ構造では29にも及びます。さらに耐震等級3の建物もしくは免震建築物であれば、もれなく7月以降の契約の方が有利になることがわかります。 地震保険に加入する際には保険期間を最長5年まで設定することができます。保険料が変更される前後には、この保険期間をどのように選ぶかがポイントになります。 地震保険の保険期間が長期になるほど保険料は安くなります。たとえば、保険期間5年とすれば、本来は1年分の保険料の5年分を支払うところを4.45年分で済みます。つまり、0.55年分の保険料が割引になるわけです。この計算は契約時の保険料がベースとなります。 保険料が上がる人は長期契約を検討しよう 以上のように7月以降の保険料は条件によって明暗が分かれます。条件によって取るべき行動が大きく異なりますので、地震保険への加入を検討している人は保険料が7月以降に上がるのか下がるのか確認してください。その上での以下のまとめを参考にしてください。 1)7月以降に保険料が上がる条件の人 →6月末までに保険期間5年で地震保険に加入する。5年間は値上がり前の保険料が適用され、長期割引のメリットも。 2)7月以降に保険料が下がる条件の人 →取り急ぎ1年契約で地震保険に加入する。次回更新時には保険料が下がっているので、長期割引のメリットを享受したいなら保険期間2年~5年で更新する。

知っておきたい介護保険・介護保険のしくみ

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公的介護保険は、介護が必要な人を社会全体で支える仕組みとして2000年にスタートしました。利用者は右肩上がりに増えている一方で、制度についてよく知らないという人も多いようです。家族に介護が必要になった時に慌てないよう、介護保険の基本的な仕組みを押さえておきましょう。 介護が必要になったら認定を受ける 公的介護保険は、介護が必要になった人が介護サービスを受けられる仕組みで、以下のような特徴があります。 • 他の保険のように現金が受け取れるわけではない • 介護サービスを受けられるのは原則として65歳以上の「介護が必要である」と認定された人のみ 介護が必要になった場合、本人や家族が市町村(東京23区は区)の介護保険の窓口に申請書を提出します。提出後、調査員が自宅を訪問して、本人・家族から聞き取り調査を行います。その結果と、かかりつけ医の意見書をもとに、介護の必要度を示す要介護度が認定されます。 要介護状態の区分は、下の表のように8段階になっています。 • 要支援1・2の人は介護保険の介護予防サービス • 要介護1~5の人は介護保険の介護サービス を利用することができます。 自立と認定された人は、介護サービスや介護予防サービスは利用できませんが、市町村が行う介護予防事業が利用できます。要支援・要介護度は、数字が大きいほど介護の必要性が高いことを示しています。 ■要介護状態の区分 費用の1割または2割を負担 要介護と認定された人は、 ・在宅サービス ・施設サービス ・地域密着型サービス のいずれかを利用します。 在宅サービスには、訪問介護(ホームヘルプ)、訪問入浴介護、訪問看護、通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション(デイケア)などがあり、それらを「週何回」という形で組み合わせたケアプランを作成します。 サービスを利用したら、その費用のうち1割あるいは2割(所得によって異なる)を利用者本人が負担。残りは公的介護保険から給付されます。ただし、保険から給付される額については、要介護度によって次のように上限額が決まっています。 ■在宅サービスの要介護度別支給限度額と自己負担額 *標準的な地域の例。地域によっては加算がある。 施設サービスには、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、老人保健施設などがあります。その他、介護付きの有料老人ホームや、介護付きのサービス付き高齢者向け住宅などを利用することもできます。施設を利用した時は、施設の種類と要介護度によって決められた自己負担額のほかに、食事代や居住費を支払います。 地域密着型サービスは、その市町村に住んでいる人だけが利用できます。通所を中心にして必要に応じて訪問介護や泊まりを組み合わせられる小規模多機能型居宅介護などがあります。在宅介護サービスは、利用1回あたりいくらという形で利用料を支払うのに対し、地域密着型サービスは、月単位でいくらという形になっています。 住宅改修や用具のレンタルも このほか、要支援・要介護と認定されると、手すりの取り付けや段差の解消など、自宅の改修を行った場合に、かかった費用20万円を限度にその9割が支給されます。また、車いすや歩行器のレンタルが利用できます。 地域包括センターを調べておこう まとめると、 • 公的介護保険の介護サービスを利用するには、要介護認定を受ける必要がある • 要介護と認定されたら、在宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスのいずれかが利用できる • 介護サービスを利用したら、その費用の1割または2割を負担する というのが、介護保険の基本的な仕組みとなります。 介護や高齢者の生活に関する相談窓口として、地域ごとに地域包括支援センターが設けられています。地域包括支援センターは、介護予防事業を行ったり、要介護認定申請を代行してくれるので、あらかじめどこにあるのか確認しておくと良いでしょう。

生命保険契約に加入する

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生命保険で節税 会社契約の生命保険契約を活用すると、契約内容により支払った保険料が全額費用にできるもの、二分の一等を費用にできるものがあります。商品の多くは貯蓄性に優れたものがあり、法人税を引き下げながら保証と積み立てをすることができます。このような生命保険を使い、節税をしながら万が一や内部留保をしたいという方にはお勧めです。 具体的には、企業経営の3つのリスクに対応できます。 (1)企業のリスク 【経営者の死亡】 社長に何かがあった場合、会社の存続はどうなるでしょう。後継者を承継したとしても金融機関や取引先は、不安を感じざるをえません。また、事業の承継に伴う相続税を納付する資金を確保しなければなりません。このため当座の資金として生命保険の活用が必要です。 ① 役員退職金の資金確保のため ② 相続税の納税資金の確保のため ③ 事業運転資金及び借入返済資金の確保 【労務?退職金のリスク】 優秀な従業員を確保するためにも退職金の支給原資をしっかりしておき、職員の不慮の事故等に対しての備えをし、安心して働ける職場環境を醸成できます。 ① 長期定期保険の活用により、内部利益の留保による退職金資金の準備 ② 職員へ保険を加入させることにより、手厚い保障の確保 【財務基盤のリスク】 業績が好調な企業でも経営環境の悪化やトラブルにより、一瞬の内に経営が悪化することがあります。企業は経営リスクに備えるため財務内容を強化するため内部利益の確保が必要です。内部利益の留保は、毎期の利益から納税をした後蓄積されます。効率よく確保する方法として長期定期保険のような費用性と貯蓄性を供えた保険の活用が必要です。 生命保険の活用ポイント 生命保険の商品は多種多様になっていますが、基本は3つのパターンになっています。 保険の基本 特  徴 具体的な保険 死亡保険 保障重視型 定期保険?終身保険?定期付終身保険 生存保険 貯蓄重視型 個人年金保険?貯蓄保険 生死混合保険 ミックス型 養老保険?定期付養老保険 法人が保険に加入する場合次の点に注意する必要があります。 ① 保険加入の目的により商品を選定する 節税目的か、職員の保障目的か、退職金準備か、により商品の選定がわります ② 契約者、被保険者、受取人の選択 契約者、被保険者、受取人の名義により保険料の経理処理方法が変わります。 ③ 解約返戻金額の確認 利益の内部留保目的、節税目的、退職資金準備目的の場合、解約返戻金額が重要です。 尚、支払保険料を経費処理する場合は、定期保険が有効です。 3 定期保険の会計処理 生命保険の種類は、3つのパターンに区分されますが、その内保障や節税対策として活用されるのが多い保険は定期保険です。 定期保険は、基本的に掛け捨てで満期保険金がないです。ただし、定期保険でも保険期間が長い長期平準定期保険や、保険期間の経過に伴って保険金額が増加していく逓増定期保険のように、保険期間の途中で解約すると多額の解約返戻金が生じるものがあります。このため税務上は、同じ定期保険であってもその内容により区分して取り扱います。 (1)定期保険 定期保険は、他の保険と比較し保険料が安く保障が保険で、保険期間中に被保険者が死亡した場合のみに保険金額が支払われます。また、保険契約期間は、1年以上10年以内の契約 が主になり、契約満了後も契約は継続できますが、その時の契約年齢による保険料が 新たな保険料になります。このため保険料は全額保険料として経費処理できます。 借方 貸方 保険料  ××× 現金及び預金 ××× (2)長期平準定期保険 … Continue reading 生命保険契約に加入する

介護保険を利用する 認知症でも介護保険が利用できる

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介護保険制度は、平成12年4月に介護を必要とする状態となってもできる限り自立した日常生活を営み、人生の最後まで人間としての尊厳を全うできるよう、介護を必要とする人を社会全体で支える仕組みです。 利用者は自らの選択に基づいてサービスを利用することができ、介護に関する福祉サービスと保健医療サービスが総合的・一体的に提供され、公的機関のほか、株式会社やNPOなど多様な事業者の参入促進が図られ、効率的にサービスが提供される仕組みとなりました。 ここでは、介護保険制度の概要を紹介いたします。 なお、認知症高齢者が介護保険を利用する場合、申請やサービスの選定などの全ての手続きを本人が一人で行うことは困難です。常に家族や親族、代理人である第三者がサポートする必要があります。その際は、本人の立場を尊重し、認知症高齢者の代弁者として支援することが重要です。 認知症に関するニュースは毎日のように耳にしますし、身近に認知症の家族を介護している人も少なくないのではないでしょうか。将来の不安に備えて、認知症の介護について知っておきたいものです。今回は認知症と介護保険について紹介します。 認知症とは? 認知症とは、生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態をいいます。主な症状は、直前のことが思い出せなくなるといった記憶障害、季節や時間、今いる場所などがわからなくなる見当識障害、考えるスピードが遅くなったり同時に2つ以上のことができなくなったりする理解力、判断力の衰えなどがあります。症状が進むと、睡眠障害や、徘徊、暴力、妄想など。末期になると身体機能も衰えて、一人では歩行や食事をとるのが困難になり、寝たきりになる場合もあります。 症状が進むと、睡眠障害や、徘徊、暴力、妄想など。末期になると身体機能も衰えて、一人では歩行や食事をとるのが困難になり、寝たきりになる場合もあります。 認知症の症状があっても、初期の段階なら家族だけで対応することもできます。しかし、症状が進むにしたがって公的介護保険の介護サービスを受ける必要が高まります。 介護サービスを利用するには、要介護認定を受けます。要介護認定のための聞き取り調査項目には、金銭の管理、電話の利用、日常の意思決定、記憶・理解など、認知症に関する項目が含まれています。調査の結果とかかりつけ医の意見書をもとに、自立、要支援1・2、要介護1~5のいずれかに認定され、さらに要介護と認定されると介護サービスを利用することができます。 認知症の人が受けられるサービスは? 介護サービスには、在宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスがあります。 ■在宅サービス 認知症でも症状が軽い人向けのサービスです。訪問介護を利用して日常生活を続けることができます。家族が留守の間は、デイサービスセンターに通って、食事や入浴、リクリエーションをして過ごすことができます。介護する家族が病気や旅行で介護ができない場合は、福祉施設に短期間入所するショートステイも利用できます。 ■特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) 認知書の症状が進むと在宅での介護は難しくなるため、施設への入所を考える必要が出てきます。介護保険の施設サービスのうち、認知症の人を対象にしているのは、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)ですが、入所できる人は要介護3以上に限られます。また、入所希望者が多くなかなか受け入れてもらえないのが実情です。 ■介護付き有料老人ホーム 介護付き有料老人ホームという選択肢もあります。介護付き有料老人ホームは、施設内に介護スタッフが常駐していて、24時間、365日介護が受けられます。介護保険の自己負担額に加えて食事代や居住費がかかるほか、数百万円から数千万円の入居一時金が必要な施設も少なくありません。 ■地域密着型サービス その市町村に住んでいる人を対象とした介護サービスです。認知症の人が利用できるものとしては、小規模多機能型居宅介護があります。施設への通所を中心に本人や家族の必要に応じて施設に泊まったり、自宅で訪問介護を受けられるサービスです。 このほかに、グループホームというものもあります。認知症の人5~9人が介護スタッフとともに共同生活をする施設です。入所している認知症の人も、できる範囲で食事の支度などの家事を分担し、スタッフとともに買い物や散歩、趣味などを楽しむことができます。 認知症介護は、早期発見と適切なケアが大切 まとめると、 • 認知症の人も、要介護と認定されれば介護サービスを利用できる • 訪問介護や小規模多機能型居宅介護を利用して在宅で介護を受けることができる • 特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、グループホームなどに入居すれば、専門スタッフの介護が受けられる 認知症は早期に発見し、適切なケアをすれば、進行を遅らせることができるといわれています。家族の言葉や行動に変化があったら、早めにお医者さんに診断してもらうことが大切です。万一の時でも、さまざまな施設があり、介護サービスも利用できるので、症状の段階に応じて検討しましょう。   介護保険制度の特徴 介護保険制度を将来にわたり安定的に運営していけるよう、平成18年4月から制度全般について見直しが行われ、予防重視型システムへの転換や、地域密着型サービスの創設など、新たなサービス体系を内容とする新制度となりました。 (1) 尊厳を支えるための自立のためのサービス 介護や社会的支援が必要な人が尊厳を保持し、その能力に応じ日常生活を営むことができるように、必要な保健医療サービスと福祉サービスを行います。 軽度の方に介護予防を重視し、生活機能の維持・向上を積極的に目指します。 住み慣れた地域で多様かつ柔軟なサービスを受けることができます。 (2) 予防重視のシステム 新しい予防給付と介護予防ケアマネジメントは、高齢者の多様なニーズや相談を総合的に対応する地域の拠点として「地域包括支援センター」が行います。 (3) 選択と契約によるサービスを提供 ご本人様によるサービスの選択を基本理念としています。利用に際しては 文書による説明と同意の確認が行われます。 ご利用者様が適切にサービスを選択できるように介護サービス事業者は、サービス内容や運営状況に関する情報を公表することが年に1回程度義務付けられています。 ※都道府県または指定情報公表センターが公表しています。 (4) 事業運営意順とサービスの質の向上 必要な最低限度を定めた事業運営基準を満たし、指定を受けた事業所・施設が介護保険サービスを提供します。 苦情の内容を踏まえた質の向上のため、事業者は苦情窓口を設置すると共に苦情処理体制を明らかにしています。 また、市区町村、都道府県、国保連合会が連携して苦情をサービスの向上に結びつける役割をしています。 介護サービス事業者の適正な実施を確保するために、都道府県等は事業所・施設に指導監査を行います。 介護保険制度の申請方法 申請から認定までは市区町村の仕事になります。介護保険のサービスを利用しようとするときは、まず、市区町村に申請します。市区町村の窓口に行って、介護保険被保険者証と申請書を提出します。 申請は、ケアマネージャー、かかりつけ医、介護保険事業者で代行もしてもらえます。 … Continue reading 介護保険を利用する 認知症でも介護保険が利用できる

法人で青色申告にする3つのメリットとデメリット

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青色申告は個人事業主をイメージする人が多いと思いますが、法人でも青色申告があります。法人の青色申告も個人事業主と同じように、多くのメリットがあり、現在検討されているのではないでしょうか。 ただ、どのようなメリットがあり、そしてデメリッがあるのか疑問なのではないでしょうか。 できるだけ、法人税を抑えるために青色申告を検討していると思いますが、具体的なメリットは以下の3点になります。 欠損金の繰越控除がある 欠損金の繰り戻し還付が受けられる 特別償却と特別控除が受けられる この記事では青色申告のメリットを中心に基本的なものからデメリットまでお伝えいたします。法人を設立して迷っている方は是非参考にしてください。 メリット1. 欠損金の繰越控除がある 法人での青色申告のメリットは税金を抑えられることですが、その中でも1番のメリットが欠損金の繰越控除ができることです。 欠損金とは、赤字になった金額のことです。 そして欠損金の繰越控除とは、赤字を翌年以降発生する黒字と相殺できる制度です。 たとえば、初年度で500万円の赤字が出た場合に2年目以降の利益と相殺ができます。以前は7年の繰越でしたが、平成23年の改正で9年になっています。 また、平成27年の法改正により平成29年4月1日以降開始の事業年度において発生した欠損金の繰越は10年間になります。 ただし、注意しなければいけないのが、その欠損金が何年度の欠損金なのかということです。 欠損金が発生した年度の税法に従って繰越年数が変わってきますので、欠損金を繰越できるのが10年になるからといって平成28年度の欠損金は10年繰り越しにすることができないので注意が必要です。 また、資本金の額などで控除できる上限額が変わってきます。その点も注意が必要です。 例えば以下の例だと 青色申告 初年度500万円赤字になり、次年度から事業が軌道に乗り、利益が出ても青色申告にすることにより、欠損金を繰り越すことができます。 よって、2期目から利益が出ても、4期目まではほとんど法人税が掛からないことになります。 メリット2.  欠損金の繰り戻し還付 上記のように青色申告ので申告をすると、赤字を繰り越すことができますが、支払った法人税を繰り戻し還付を受けることもできます。 欠損金の繰越控除とは逆で、黒字で法人税を支払った年の翌年に赤字となった場合、その赤字を前期に繰り戻して法人税を還付できる制度です。 繰り戻しできる期間は前年度の1年間のみとなります。 メリット3. 特別償却と特別控除が受けられる 会社が一定の設備投資や人材投資を行った場合に、減価償却費を通常より多く計上できる特別償却や、法人税を一定額控除する特別控除が認められています。 例えば、資本金1億円以下の中小企業が一定の新品機械を購入した場合、取得価額の30%を通常の減価償却に加え、特別償却し費用を多く計上することができます。 その要件としては、中小企業者に該当する個人であり、青色申告者であることそして中小企業者とは、常時使用する従業員の数が1,000人以下、かつ資本金?出資金額が1億円以下の個人事業主になります。 年間合計300万円までを、必要経費として一括計上することができます。 また、資本金が3,000万円以下の中小企業は特別償却せずに、取得価額の7%相当の税額を控除し、法人税を少なくする特別控除を選択することもできます。 その他にも教育訓練費の税額控除、試験研究費の税額控除、事業所内託児施設等の割増償却、エネルギー需給構造改革推進設備等の特別償却?特別控除等さまざまな制度があります。 このように青色申告をすることによってさまざまなメリットがあります。 デメリット:手間が掛かる ここまでお伝えしたように、青色申告のほうが税務メリットがあるのはおわかり頂けたと思います。 ただし、デメリットとしては手間が掛かることです。 複式簿記を使って記帳し、損益計算書?貸借対照表を申告書に添付しないといけないので白色申告に比べて経理処理が大変です。簿記には「単式」と「複式」がありますが、青色申告のメリットを受けたい場合は複式簿記で記帳する必要があります。 そして、売上や経費がいくらあったかを報告する「損益計算書」と、会社の資産や借金などを表す「貸借対照表」の提出も必要です。 参考:法人の青色申告の申請 法人、個人にかかわらず届け出をすれば青色申告をすることができます。法人設立初年度より青色申告で申告するためには、法人設立後3ヶ月か、設立事業年度終了日のいずれか早いほうの日の前日までに「青色申告の承認申請書」を所轄の税務署長に提出し、承認を受ける必要があります。 青色申告の承認申請書は、法人設立時に必ず提出する書類ではありません。しかし、この書類を提出しておくことで、法人の青色申告に関するメリットを受けることができます。 青色申告のメリットを受けるためには、法人設立時の段階で青色申告の承認申請書を所轄の税務署に届けをしておかなければいけません。 青色申告法人になるために行うこと 納税地(会社の本店所在地)の所轄税務署長に「青色申告の承認の申請書」を提出し、あらかじめ承認を受けなければいけません。 申請書には以下の提出期限があります。 設立第1期:設立の日以後3ヶ月を経過した日と第1期の事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日。 原則(1.以外の事業年度)承認を受けようとする事業年度の開始の日の前日 以上となります。 申請書も簡単にできますので是非申請をしてください。 具体的な手続き申請書の取得は国税庁ホームページよりお願いします。 まとめ 法人を設立するときは青色申告のほうが有利になり、是非青色で申告して頂きたいですが、複式簿記で損益計算書、貸借対照表の提出が必要となり、手間は掛かります。 ただし、法人設立すると決算を税理士にお願いすることになり、税理士、会計士にお願いをし、法人税を抑えたほうがいいでしょう。 めんどくさがり、申請をしていないと後で後悔をすることがありますので、しっかりと申請をしておきましょう。

保険の選び方基本編 生命保険への加入検討時に知っておきたい

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今回は生命保険の選び方について説明してきましたがいかがでしたでしょうか? ご説明した通り、まずは「自分に必要な保障額(必要保障額)」を計算し、次に「自分が支払うことのできる保険料」を決めてご自身にあった生命保険を選びましょう。 今回の内容が生命保険選びの参考になれば幸いです。 生命保険に加入しようとする際に、「自分に合った生命保険をどうやって選んだらいいんだろう」と悩まれる方は多くいらっしゃいます。 保障額や保険料の設定も含めて、自分に合った生命保険の選び方にはポイントがあります。具体的には、「自分に必要な保障額(必要保障額)」を算出し、次に「自分が支払うことのできる保険料(支払能力)」を決めるということです。 今回は、生命保険の選び方について説明していきます。ご参考になれば幸いです。 まずは「自分に必要な保障額(必要保障額)」を算出する 生命保険を選ぶにあたり、まずは「自分に必要な保障額(必要保障額)」を算出する必要があります。万が一の時に保障が足りなくては保険の意味がないからです。 必要保障額算出の流れは以下の通りです。 • 今後の人生における「必要資金」を確認する • 準備済み資金を確認する • 自分に必要な保障額(必要保障額)を算出する では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。 今後の人生における「必要資金」を確認する 人には大きく分けて9つのリスクがあると言われています。これらのリスクは万が一の時に使われる資金を指し、「必要資金」と言われます。 以下が9つのリスクに対応した必要資金です。 死亡保障 遺族生活資金 遺されたご家族が生活していくための資金 死後の整理資金 葬儀費用など人が亡くなったときにかかる資金 相続対策資金 相続時に発生する相続税対策資金 生存保障 子どもの教育資金 子どもが幼稚園(保育園)から大学まで進学するために必要な資金 子どもの結婚資金 子どもの結婚のための準備資金 住宅購入資金 住宅を購入するための資金 介護対策資金 要介護状態になってしまったときに必要となる資金 医療対策資金 入院・手術や、がんなどの大きな病気に備える資金 老後対策資金 老後の長期的な資金の備え ここから自分に必要な項目を選び、ひとつひとつ計算することにより「必要資金」の額を計算します。 準備済み資金を確認する 次はどのくらいの準備済み資金があるか確認します。 準備済み資金とは、必要資金から差し引くことのできる資金となります。万が一のときの収入となり、具体的には主に以下のような項目になります。 配偶者収入 万が一のときでも確保できる配偶者収入 自助努力 自身で準備した預貯金、有価証券、不動産などの財産 公的制度 遺族年金など死亡後に遺族が受け取れるお金 自分に必要な保障額(必要保障額)を算出する 以上を踏まえて必要保障額を算出します。 具体的には、「必要資金」の合計額から「準備済み資金」を差し引くことにより「自分に必要な保障額(必要保障額)」を算出できます。計算式は以下の通りです。 「必要保障額」=「必要資金」‐「準備済み資金」 この必要保障額に合わせ、自分の入る保険を選びます。年齢、性別、独身なのか、既婚なのかによっても必要な項目が変わり、必要保障額は変わります。 詳細に計算するにはFP(ファイナンシャル・プランナー)のような専門家にお願いするのもよいでしょう。 … Continue reading 保険の選び方基本編 生命保険への加入検討時に知っておきたい

経営者が知っておくべき税制改正ポイント

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中小企業の経営者などのあいだで全額損金算入できるということで「節税商品」と言われ人気の高かった、いわゆる「法人向けがん保険」は、2012年4月27日に国税庁より税制改正の発表があり、「2分の1損金」に変更となりました。 本来、この保険は事業主や社員の治療費など福利厚生や事業保障を目的とするものでしたが、条件を満たせば保険料を全額損金扱いできたため、課税対象となる利益を保険料に回して税負担を軽減することができました。 しかし、税制改正で「2分の1損金」扱いとなったことにより、その効果は大きく薄れたといえます。 この記事では、事業保障及び税負担の軽減の観点から、「法人向けがん保険」の有用性について考えてみたいと思います。 法人向けがん保険とは? がん保険はがん限定の医療保険です。がんと診断された場合に、その入院費用、手術費用、通院費用などが保障されます。また、ほとんどの保険会社でがんと診断された場合の一時金の給付があります。 「法人向けがん保険」は社長や役員が加入するケースが多いのですが、この場合事業保障の意味合いが強く、個人向けがん保険と比べて保障内容がかなり手厚くなっています。 また、保険料総額の80~90%程度の解約返戻金が受け取れて、これを退職金の資金にするという活用もできます。 かつては全額を損金に算入でき、その分税負担を軽くする効果がありました。表現が適切か否かは別として、「節税商品」としてもてはやされていました。 法人向けがん保険の税制改正について 2012年4月27日に国税庁から、以下の通り、「法人向けがん保険」の取り扱いに関する税制改正が発表されました。 法人がん保険の取り扱いに関する税制改正 詳細は国税庁のホームページの通達資料をご覧ください。 この通達を簡単に要約するとそれまで全額損金算入できた法人向けがん保険の保険料は、2012年4月27日の税制改正後は、2分の1のみ損金算入というルールに変更されたということです。 また、通達によると「平成24年4月27日以後の契約に係る『がん保険』の保険料について適用する」と書かれています。2分の1損金算入というルールは2012(平成24)年4月27日以後が契約日となる新規契約分に対して適用されることになります。そのため、2012年4月26日以前に契約されたがん保険に関しては、2012年4月27日以降も全額損金処理が可能となります。 この適用方法は、2008年の2月28日付けで税制改正のあった逓増定期保険と同様に、改正前に契約された方には税制改正による損失が生じないような形となっているといえます。 このような税制改正の実績を覚えておくと、今後、税制改正のリスクの検討が必要な法人保険について、契約するか否かを決めるの際に参考になるかもしれません。 「法人向けがん保険」を選ぶとすればどんな理由が考えられるか? 2分の1損金となった「法人向けがん保険」については、保険料の支払による税負担の軽減の効果が小さくなったといっても過言ではないでしょう。 そのため、同じ「2分の1損金」でも、返戻率が高い保険(長期平準定期保険、逓増定期保険等)を選択する傾向があるようです。 現時点で法人ががん保険を契約するとすれば、経営者や役員など会社に大きな収益をもたらす従業員にがんが発症した場合、早い段階で資金準備ができるという点は大きなメリットだと考えられます。 1.診断された時点で給付請求できるがん診断給付金 医療技術の進歩や早期発見により、がんで死亡するケースは以前と比べて減少しているとはいえ、職場復帰するまでには相当の期間を要します。 がん保険の保障内容の1つに「がん診断給付金」というものがあります。 この給付金は「がん」と診断された時点で給付請求できるため、治療が終わるのを待たずに給付金を受取ることが可能です。 以下の表を見ると、がんは現在、5年生存率の高い病気となっていることがわかります。 特にがんの中でも可能性の高い、胃がん、大腸がん、前立腺がんの生存率は50%以上で、前立腺がんの5年早退生存率は9割以上となっていて、非常に高い確率で5年以上生きられることがわかります。 この数字を見ても、死亡保障のみの逓増定期保険などと違い、がんと診断された段階で資金を準備できるがん保険は代表者不在時の売上の減少等のリスクヘッジとしても有効だといえます。 法人がん保険は、保障が手厚いだけでなく、がんと診断されて非常に早い段階で資金準備ができるという理由からも事業保障目的で活用できる商品でしょう。 2.申し込みが簡単 がん保険は、健康診断を必要とせず、告知で申込みが可能です。逓増定期保険のような死亡保障の保険は、保障額も高額なケースが多いため、申込みには医師の診査もしくは健康診断書のコピーが必要となります。そういった手間がかからずに申込が簡単ということも、ひとつのメリットいえます。 がんに罹患する確率は? 独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターのデータによると、生涯でがんに罹患する確率、つまりがんだと診断される確率は、男性58%(2人に約1人)、女性43%(2人に約1人)です。 出典:独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター 2008年データに基づく このデータを見ても、がん保険の活躍する可能性は高いといえます。 まとめ 法人向けがん保険は2012年4月27日に保険料の扱いが全額損金算入から2分の1損金算入に変更となりました。そのため、税負担を軽減させるというメリットは半減したといえます。 しかしながら、現在、成人の多くが、がんにかかる可能性が非常に高い点、また、がんと診断されたのちの5年生存率の高さから考えて、がんと診断されてすぐに最大約1800万円の「がん診断給付金」を準備できるがん保険は魅力的だといえます。さらに、がん手術給付金、がん入院給付金を合わせると最大2000万円程度の資金を比較的短期間で準備できることになります。 また、保険料が2分の1損金扱いということと、解約返戻金の返戻率が90%近いということは、今もなおそれなりのメリットがあります。 法人のニーズによっては、今なお、事業保障と税負担の軽減の観点から検討に値する保険だといえるのではないでしょうか。

3等級ダウン事故 ~こんな場合、保険を使った方が良い

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保険を使った場合の次年度の等級は、「3等級ダウンする場合」「1等級ダウンする場合」「1等級アップする場合」の3つのパターンがあります。 ここでは、具体的な事例で、保険を使った方が良いと考えられる場合を確認していきます。 ケース:スーパーの駐車場で、壁に車をちょっと擦ってしまった。 スーパーの駐車場を出る際に車をコンクリートの壁にこすってしまった。壁には何の傷もなくスーパー(駐車場の所有者)への賠償は不要だが、自分の車の修理代は10万円くらいとのこと。     アドバイス このような場合、車両保険を使用すると次年度の等級は「3等級ダウン」するとともに「事故あり」の割増引率が3年間適用されます。これを「3等級ダウン事故」といいます。 保険を使った方が良いかどうかは、次年度以降数年分の概算の保険料を、「保険を使った場合」と「使わなかった場合」とで比べて判断するのがよいでしょう。 たとえば保険料の差額が次の表になるような場合、今後5年間は事故が起こらないと仮定すると、6年間での保険料の差額は約7万7千円のため、修理費が10万円であれば、保険を使った方が良いと考えられます。(*) 一方、次のような場合は、今後5年間は事故が起こらないと仮定すると6年間での保険料の差額が約14万円になります。修理費が10万円のときは保険を使わず自己負担した方が良いとも考えられるでしょう。(*) 保険の使用有無による保険料の差額については保険会社に聞けば教えてもらえると思いますので、実際に保険を使うことを決める前に、保険会社の担当者に確認されることをおすすめします。 なお、ご加入の保険会社やご加入の条件によって取扱いが異なる可能性があります。詳しくは、ご自身がご加入されている保険会社にご確認ください。

対物賠償保険でどこまで補償される?

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ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故のニュースが後を絶ちません。交通事故総合分析センターによると、自動車のペダル踏み間違いによる事故は毎年約6,000~7,000件発生しているそうです。事故の発生場所は道路に比べて道路以外の割合が多く、例えば駐車の際に「バックで止まろうと思ったがアクセルを強く踏んでしまい、縁石を乗り越えてお店やほかの車に突っ込んでしまった」といった事例が多いようです。 今回は、もしもブレーキとアクセルの踏み間違いによりお店のショーウィンドウに突っ込んでしまった場合、どのような形で法律上の損害賠償責任が発生するのか、また自動車保険から保険金が支払われるのかどうか、解説します。 【ご注意!】 ここで紹介する事例等は、あくまでも当社の商品内容に基づくもので、かつ、一般的なものです。ご契約内容や事故の状況などによって実際の対応は異なることがあります。 【事例】ブレーキとアクセルを踏み間違えて、お店に衝突! お店の駐車場にバックで駐車をしようとした際、ブレーキとアクセルを踏み間違えて縁石を乗り越えてしまいました。車の予想外の動きに驚き、さらにアクセルを踏み込んでしまい、結果的にお店のショーウィンドウに突っ込んでしまいました。幸いにもケガ人はいませんでしたが、お店の中はめちゃくちゃになり、完全に修理できるまでお店の営業はできなくなるとのこと。お店の修理費等は自動車保険の対物賠償保険でどこまで補償することができるのでしょうか? 【解説】対物賠償保険からはどこまで保険金が支払われる? 今回紹介した事例では、自動車保険に対物賠償保険をセットしていれば対物賠償保険からお店のショーウィンドウの修理費、壊れてしまった商品や陳列棚の損害額について、保険金が支払われます。また、事故のためにお店が営業できない期間に生じた営業損害についても対物賠償保険から保険金が支払われることになります。 もし、今回の事故により訴訟になった場合でも、争訟費用(保険会社の同意を得て支出した訴訟費用、仲裁?和解?調停などに要した費用、弁護士報酬など)や判決で命じられた遅延損害金についても、対物賠償保険から支払われます。 ※対物賠償保険に免責金額が設定されている場合は、賠償額から免責金額が差引かれた額が支払われます。 対物賠償保険で補償されないケース ここまでの説明で、対物賠償保険の補償対象範囲は意外に広いと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、以下のようなケースは補償されませんので、ご注意ください。 【ケース1】損害を与えた「物」が、運転者の父の「物」 損害を与えた「物」が、運転者本人またはその父母、配偶者もしくは子の所有?使用?管理する「物」だった場合は、原則として対物賠償保険では補償されません。 たとえば、自身の父母の家に車で突っ込んでしまった場合は、「保険金をお支払いできない場合」(免責条項)に該当するため、対物賠償保険から保険金は支払われません。 自身が結婚して両親とは別居しており、「別の家族」であっても同様です。 【ケース2】契約条件に合致しない人が運転 運転していた人が運転者限定特約により補償の対象になっていない場合や、運転していた人の年齢が運転者年齢条件に合致していない場合も、対物賠償保険では補償されません。 したがって、先ほどの事例で、自動車保険に運転者本人限定特約がセットされていた場合、友人が運転していた際の事故では保険金は支払われません。 【ケース3】損害賠償額が、対物賠償保険の保険金額を超過 対物賠償保険から支払われる保険金は設定している保険金額が限度となっているため、損害賠償額のうち保険金額を超えた部分は補償されません。また、損害賠償額が明らかに保険金額を超えてしまう場合は、保険会社が示談代行することができない(※)ため、ご自身で相手方と示談交渉をしたり示談交渉をするために自己負担で弁護士を雇ったりする必要があります。 ※損害賠償額が保険金額を超える場合、保険会社は保険金額と同額の保険金をお支払いしますが、相手方と示談交渉をすることはできません。 対物賠償保険は「無制限」が安心 一般的に、1,000万円を超えるような高額の対物賠償責任が生じる事故の発生頻度は高くありません。とはいえ、対物事故の損害賠償額は損害を与えた「物」の価値や損害の程度で決まりますので、どんな事故でも絶対にこの金額以内に収まる、という保証はありません。 先ほどの事例では、お店のショーウィンドウに衝突してしまったケースを紹介しましたが、高額商品を輸送中のトラックに衝突した場合、信号機やガードレールに衝突した場合などでも、損害賠償額が高額になることがあります。 対物賠償は2,000~3,000万円で十分といわれることもありますが、「無制限」に設定した場合でも保険料がそれほど大きく変わることはありません。高額判決例を見てみると、対物賠償保険の保険金額は「無制限」で設定しておいた方が安心でしょう。

医療保険の必要性

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インターネットが普及し、情報が多様化してきた中で民間の医療保険が必要か不要か情報に振り回されたりしていませんか? 医療保険の必要性に疑問を感じている人も多いのではないでしょうか? 実は医療保険はプロのファイナンシャルプランナーでも不要という人、必要という人と別れます。私は、今までファイナンシャルプランナーとして、1000人を越えるお客様から家庭の財政に関してご相談を受けてきました。 その中には、医療保険に入ったことで満足された方も、逆に医療保険に不満の方も両方見てきました。 そこで本日は、医療保険が不要な理由と必要な理由の双方をお伝えして、どういう方には必要で、どういう方には不要なのか、私なりの考えをお伝えします。 医療保険が不要な4つの理由 まず、医療保険が不要な理由をお伝えします。 1.日本の健康保険制度は充実している 日本は国民皆保険により国民全員が以下のように厚い医療保障を受けられるようになっています。 3割負担:健康保険証を病院の窓口で出すと3割負担(現役世帯)になり、なおかつ高額療養費制度により、1か月の医療費自己負担に上限があるので医療費の自己負担が高額にならい。 高額療養費制度:公的医療保険では窓口で70歳未満の現役世帯は3割負担となります。ただ医療費が高額になってくると負担が大きくなってくるため1か月の自己負担の上限が定められています。一定額を超えた場合に払い戻しが受けられる制度を「高額療養費制度」といいます。 高額療養費の払い戻しに関して、補足で説明させて頂きます。例えば、 1ヶ月間に同一医療機関に支払った医療費総額が500,000円(3割負担で150,000円)だった場合に受けられる払い戻し額は、67,570円になります。そのため、治療費が500,000円かかるものが、実質の負担額は82,430円で受けられるようになります。 参考までに計算式も書いておきます。 実際の負担額:(500,000円-267,000円)×1%=2,330円+80,100円=82,430円 高額医療費として支給される金額:150,000円-82,430円=67,570円 2.医療費が高額にならないため貯蓄で補える 公的医療保険により自己負担額が高額になりにくくなっています。そのため、何か病気をしたとしても現在の貯蓄で医療費を支払えるなら必要ないと言えるでしょう。 入院時の自己負担費用(※治療費?食事代?差額ベッド代なども含みます。) 1日平均:16,000円(平成22年生命保険文化センター調べ) 20日入院した場合:16,000円×20日=320,000円 3.医療保険の保険料そのものがもったいない 医療保険に加入をすると長い間保険料を支払っていくことになります。月々の保険料が安くても長い間支払っていくと高額になります。医療保険に支払った金額に対してそれだけの保障が受けられるのか疑問なので保険料で支払う分を貯蓄したほうが得な場合もあるでしょう。 例 契約年齢30歳で月々保険料5,000円の場合、保険料払込み60歳まで この場合、総合の保険料は月々5,000円×12か月×30年で1,800,000円になります。 4.医療保険に加入したからといって治療費が全額負担が補えるわけではない 保障内容によりますが入院日数が長くなった場合、医療保険には支払限度日数がありそれを超えた部分に関しては給付金が支払われません。医療保険は実費負担ではなく契約に該当したものが支払われる形になりますので医療費が全額補償されるわけではありません。 医療保険が必要な4つの理由 次に逆に医療保険が必要な理由をお伝えします。 1.病気によって入院が長くなり医療費が払えなくなる可能性がある 病気によって当然入院の日数は変わります。下記に、病気別の平均入院日数を挙げてみます。(治療法?差額ベット代の有無によって金額は変わってきます。) 胃がん 26.8日 肝臓がん 22.4日 肺がん 27.2日 乳がん 17.1日 白血病 52.1日 糖尿病 38.6日 肝硬変 40.7日 高血圧疾患 45.8日 2.せっかく貯めてきた貯蓄を切り崩さないといけない 医療保険に加入をしていないと全部自分で負担しなければなりません。月々積立をしてお金を貯めても入院したらそこから支払わなければいけません。医療保険に加入をすることで貯蓄を守ることができます。 3.入院をしたとき精神的に楽になる 入院をしたとき病気がいつ治るかわからない。それによって治療費がどれくらい掛かるかわからない。病気が長引くと仕事ができなくなるのではないかと不安になるなど多くの不安が生まれます。そこで医療保険から給付金が支払われると全額医療費を補うことができなかったとしても精神的には楽になります。 4.日本の社会保障制度はこのまま続かない可能性がある 少子高齢化社会が進むにつれ、社会保障の財源が問題になるのは間違いありません。 そうした場合に現在のように窓口自己負担が3割、高額療養費制度など公的医療保険制度が今のまま続いていくでしょうか?もし将来医療費の引き上げがあった場合、自己負担が大きくなる可能性は否めません。 まとめ:結局医療保険は必要?不要? 医療保険が必要論と不要論を記載いたしました。このように考え方はいろいろありますが、最後に私が考える医療保険が必要な人と必要ではない人の例を挙げておきます。 医療保険が必要な人 現在貯蓄があまりできていない人 小さなお子様がいる人 入院したときに不安な人 自営業の人 不要な人 貯蓄が十分ある人 … Continue reading 医療保険の必要性